天地明察

江戸時代前期、日本では宣明暦を使っていたが、採用から800年に亘って積み重なってきた誤差のために

日食や月食,大小月、などの日が現実の天文現象から1,2日もずれるようになってきた。

現代とは違い緩やかな時の流れを許した時代であっても、各方面にさまざまな影響が生じはじめていた。

幕府の命を受け、改暦という困難な課題に取り組み、挫折や失敗を乗り越えて日本に合う大和暦を完成させた

渋川春海の生涯を描いた映画「天地明察」が、今全国で上映されている。

原作は冲方丁氏の500ページにもなる単行本で、2010年本屋大賞を受けた。

私は原作を読み、大いに感銘を受けたので、喜び勇んで映画を見に行ったが・・・・。

監督は「送り人」の滝田洋二郎氏。500ページを2時間の映画にまとめるのは

名監督であっても無理であったように思う。

原作は大河ドラマ向きの重厚な内容ゆえ残念であった。

ところで原作にキーマンとして登場する稀代の天才数学者関孝和が興味深い。

『発微算法』を著し、点竄術(てんざんじゅつ)すなわち筆算による代数の計算法を発明して、

和算が高等数学として発展するための基礎を作った。

世界で最も早い時期に行列式・終結式の概念を提案したことはよく知られる。

更には、ニュートンやライプニッツよりも早く微分積分の原初的な概念に達していたとも言われている。

そして先日の新聞で、京都大学の望月新一教授が数学の「最重要」整数理論

「ABC予想」を証明する論文を公開されたそうだ。

まだ、ほとんどの数学者が理解できない手法を開発しての展開だそうで、

検証には長い時間が必要というがおそらく間違いはないとのことである。

日本は数学においても昔から優れた業績をあげつづけている国なのだ。


天地明察を読んで、つくづく思うこと。

国家の戦略以上ともいえる根幹に深い理解を示す為政者、たくさんの優秀な人材、

それを長期にわたり支える続ける人々、卓越した才能が集合し発揮できる場、

などなどが綾なす見事に調和したプロジェクトが、

封建時代とされる江戸時代に存在したということは驚異に近い。




さてさて、民主国家ニッポン、何処へ行くのか。



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ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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