舟を編む

-舟を編む


『舟を編む』(三浦しをん著)は書店の目立つところに平積みされていた。

「2012年本屋大賞 第一位」受賞の帯が晴れがましい。

全国の書店の店員さんが薦める本だから、面白くないはずがない。 

出版社の辞書部門に勤める無器用な青年が、一途に、ひたむきに、

時には鬼気迫る如くに辞書つくりに携わりながら大きく成長してゆく物語だ。

くすっと笑い、感動し、辞書つくりの裏面をのぞき、また感動し

時に目がウルウルとなって、深夜に読了した。

書棚にある久しく手にしたことのない「広辞苑」を開き、

一生読むことはないはずの自序,後記などを読んでもみた。

3次元の視野がすこし広がった。

この世はやはり面白い。楽しめる。

さて、「感動するとは」どういうことか。

われわれ流に言えば、

目の前に展開する事象はもともと自分の中にあるものだから、

わが鏡に映るものを本の中に観た、と言うことだ。

遺伝子の記憶がよみがえり(?)、刷り込みが共感を呼び、思い込みが疼く。

「感動」は、感動するべきフレーズに反射が起きたときに胸にぐっと来るのだ。

自分の中の『良き部分』が何回も共鳴し感応したのだから快いはずだ。

要するに『私にとっては「この本」はとても分かりやすかった、よい本』ということになる。

自分の中をのぞいたのだから当然なのだ。

優れた作家は、多くの共感のチャンネルを自らの中にもっている人なのだろう。



今日5日は立夏だ。

今年も冬が過ぎ、春が過ぎ、もう夏が来た。

おう、耳を澄ませば雲雀が啼いている。


*この本には実際の舟は出てきません。次のような件があります。

「ひとは辞書という舟に乗り、暗い海面に浮かび上がる小さな光を集める。・・・(中略)
・・・もし、辞書がなかったら茫漠とした大海原を前にたたずむほかはないだろう」
「海を渡るにふさわしい舟を編む」




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プロフィール

ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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