品性

ノブリス・オブリージュという言葉がある、英語ではノーブル・オブリゲイションとなる。

意訳すると「高貴な地位にあるものには義務とそれを負う責任が伴う」ということになる。

現代的に言えば権力や社会的地位の保持には相応の責任が伴うことを指す。

権力者、富裕な者、著名人などは社会の模範となるように振る舞うべきだという社会的責任に

関して用いられる欧米のモラルである。

貴族制度や階級社会が残る英国では、上流階層にはノブレス・オブリージュの考えが深く

浸透しており、第一次世界大戦で貴族の子弟に戦死者が多かったのはこのためであり、

アンドルー王子がフォークランド戦争に従軍したことは有名である。すべて志願しての従軍だった。

イギリス王室や貴族たちが存続できるのもこうした規範があればこそで、民衆はそれを容認し

従容として死に就くこともあったし、時にはそのことを賞賛してきたのだ。

中世、日本も厳しい階級社会ではあったが武士たちは、いったん事があれば、

命を懸けて戦場や被災地や荒野におもむいてきた。

民衆によって支えられているという自覚があったのだ。

だからこそ平和な江戸時代が250年間も続いてきたといえる。

武士道にみる道徳とは「君に忠、親に孝、自らを節すること厳しく、下位の者に仁慈を以てし、

敵には憐みをかけ、私欲を忌み、公正を尊び、富貴よりも名誉を以て貴しとなす」。

規範ではあっても、法的な義務ではないため、これを為さなかった事による法的な処罰はないが、

名誉は地に落ち、後世に汚名を残す事もある。その最大の被害者は民衆なのであり、

評価は民衆によってなされることを忘れてはならない。

だから社会的批判を受けることは必然といえる、民衆のうめき声のあとには、不名誉はずっと残るのだ。

規範に従うとは、すなわち高いモラルとは、心の気高さに由来する。

偏差値だけを唯一の物差しとして人の評価をしてきた戦後日本の人材育成の現実が目の前にある。

社会に階級が生まれるのは仕方がないことだが、上に立つものにはそれにふさわしい責任と義務があることを、

我々民衆は知っている。

失敗もあるだろう、誤解を生むこともあろう、恐怖に震える日々もあろう、だがハラを据えて

民衆を守ったときには、歴史がそれにふさわしい評価をくだすだろう。

大所高所に立ち、義をわきまえる気高い品性こそが日本を救うのだ。




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ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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