水仙

冬の花、水仙が真っ盛りである。

水仙は英語でナルシスという。名前の由来はギリシャ神話から来ている。

ナルシスという美青年が、泉に映った自分の姿に恋焦がれ遂には衰弱して

死んでしまった、そして水仙になった、というお話である。

そこからナルシシズムという言葉が生まれた。日本では「自己愛」と訳す。

自己愛傾向は少なからず誰にもあるが、ナルシシズムは症状である。

自分以外を愛せない。

究極のエゴにつかまった人で、その人の独自の偏った性癖がある。

自己への強い執着とその反対に他者を排除しようという衝動、思考。

感情の変動が大きくてもろい。

そこから来る遂げられない現実への苦悩が特徴である。

心の向きが他者に向かないので、社会生活の中ではいつも孤立しがちだし、

友人はできにくい。他人の感情に鈍感で、感情移入ができない、傲慢で

あり、冷たい。一方で自らの傾向性を良く知ってもいるし、社会生活も

それなりに送らなければならない。だが、ベースが自己愛であるから

付き合いもぎこちなくなる。高い自尊心を傷つけられると激しく抵抗する。

孤独である。しかし、孤独に耐えられない弱さも持っている。

それも分かっている、「人生はどうしてかくも辛いのか」という理解が先行する。

いきおい知識で対応しようとするが、その知識さえ覚束ないのがこの症状だ。

自我本位であることを本人もうすうす知っているが、悟られたくないのでさらに自分を

別に創ろうとする。苦悩は輪舞する。物語の中で火花を散らすか、萎縮するか。

人を信じることができず、任せることができない。つまり器にゆとりがない。

もちろん自分自身さえ信じられないのだ。

原因は、幼少の頃の育ちにもあるらしい。

父親の母親への虐待、祖父母の甘やかしなどもあるという。記憶にはないが。

ここから、現実の諸問題からの逃避、他人依存という矛盾の中で心は揺れ動く。

よくても利他を自己犠牲に置き換えてしまう、愛を愛情にすりかえる。

解放への道は遠い。

現代社会はこういう人間を作りやすい。


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ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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