残心

残心という言葉を知らない人も多くなったのではないか。

武道や芸道でよく使われてきた言葉である。

解説は辞典で調べればよい。

井伊直弼は茶人としても超一流の人であった。

茶席の後の心構えについて述べた言葉がある。

「亭主は、客の姿の見えなくなるまで見送り、

再び炉辺に独り坐して独服するのが一会の極意」

残心のありようを見事に言い表している。

療術が終わり、客を見送るときにも、同じことが言えると思う。

ただし、家庭でも学校でも学べず教えてくれない昨今だ。

以前、尊敬する先輩のうちに友人とともに、お招きを受けた。

夕食もいただきさらに話が弾み、帰るころにはとっくに日が暮れてしまっていた。

謝辞を述べ、玄関を出て、門に至る途中で電灯が消され、

ガチャリと戸締りの音が聴こえてきた。

奥様のいつもの習慣なのだが、友人と思わず顔を見合わせたものだ。

書道家として名高いご婦人で、屈託のない明るい方だけに残念であった。

今夜の月を眺めていてふと、残心という言葉が浮かんだ。



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プロフィール

ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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