其角

「御秘蔵に墨をすらせて梅見哉」

300年ほど昔、ちょうど今の季節、江戸のさる名家の離れの座敷によばれた其角がそこにいる。

御秘蔵とはなんだろう、解説本に頼るほかはない。

いわゆる貴人のご寵愛の妾、ないしは美男のお小姓かもしれないとのことである。

当時は衆道もいわば「道」珍しくはなかったようだ。

で、見目麗しいお妾(あるいは小姓)に墨をすらせる、

名だたる硯に銘墨、

磨るごとに墨の薫りがのびやかに広がってゆく、

開け放たれた障子の向こうには数千坪の広い庭、

めぐらせば、梅が満開である。其角は請われて筆をとる。

そのときの句がこれである。

貴人へ軽いからかいのような感じもするが、どうなのだろう。

平然とこのような句をその場で詠むのもまた其角らしくていい。

時は元禄、関が原の戦から100年ほど過ぎ、

大都市、江戸の美意識がまさに花開こうとする時代であった。

初期の浮世絵が現れたのもこの時期である。







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ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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