高まり

今日はかってジャーナリストだったK氏と

1年ぶりに話しをする機会があった。

放送記者になりたてのころ、この地で有名な伝統芸能の取材にいったが、

そこの頭領に取材を申し込んでも、

全く相手にされず毎回、虚しく帰社する日が続いた。

頭領は見向きもしない。20日も通っただろうか、ああ、今日もカラか、

と帰ろうとするときに、頭領が「家に来い」と声をかけてくれたそうだ。

そして「飯を食っていけ」。徐々に心が開き始めたときの最初の言葉が

「あんたのような何もかも分かったような顔の若いもんに、

伝統の重さがどういうもんかわかんだろうがの。・・・・・・まずはな、

日ごろから町内のあらゆることを誠意を尽くして、世話を焼く、

夫婦喧嘩の仲裁に入る、子供や老人宅に声をかける、・・・・、

当然、この芸の修練も人一倍欠かさない、・・・・・、

ここの芸は単に手振り、脚振りの所作、祭り道具の扱い方ではないのだぞ、

・・・・人の支えと、人の心意気と、が根底にあってな、おれは盛り上げる役割さ、

一人一人の踊り衆や道具方、炊き出しの女衆、店屋のばあさん、子供まで

誰でもが一つに向かうようにな」、

まさに名プロデューサーのはなしを聞くような感銘を覚えたらしい。

一通りの話が終わって「さあ、風呂に入っていけ」。

酒をご馳走になり・・・・・,(今の若い記者が出来るかな?)

それが縁で、数年前に頭領がなくなるまでお付き合いが続いたそうだ。

K氏の話「祭りの高揚感、これだけはマニュアルではどうもならん。頭領の器だな。

高揚感こそが流れを作り人々を渦に引き込む、宮日が近づくにつれて奇跡的な、

神がかりみたいなことさえ、つぎつぎに起きる、

シンクロニシティーとでもいうのかな。

だしものが始るとやがて周りを何もかも飲み込み最高潮に達する。

芸と汗と歓声と、鐘、笛、どらの響き。色彩の乱舞だ。

拍手の嵐、宙を舞う鉢巻、玉・・・・・。

若いころ経験させてもらったいい勉強だった」

う~ん、我々が学ぶ向きに近いな。「高揚」、いい言葉だ。



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プロフィール

ロックエヴァ

Author:ロックエヴァ
療術家  

大黒屋誠二郎師を師匠として、伝授された画像や技法などを使って日々、療法に取り組んでいる。
画像、シール,保健水などの活用を中心に、心、意識、身体などについて研究を深めていく事を目的とした「まいど会」の会員。

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